五月病

  H・Rが終わって担当教員が消えれば、クラブだバイトだと放課後の予定ぎっしりのクラスメートは今までのケダルサ嘘のように熱取り戻す。
これからが今日一日の本番だとでも言いたげに。
それは定めしの日課を持たないヒマジン達にも当て嵌まる。
誘い合い、連れ立ち。蜜に群がる虫けらと化して喧騒の真只中に飛び込んでいく。

変わらない日常。
惰性を気付きながらも変わることは望まない。
違いを求めるフリをする。
いい加減な熱情から放たれる、いくつもの怠惰。
いつもなら----
喜んでそれに手を伸ばしていたはずだった。
安定を確認するためだけに。

それなのに、どうしたのだろうか。
外は快く晴れているのに、

退屈で堪らない。







End

20070507

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